◆2005/06/02 更新◆
５月２日（月）
新宿アカデミーで『ハイドアンドシーク』。
主演の２人（ロバート・デ・ニーロ／ダコタ・ファニング）が完璧。スリラーが好きな方はどうぞ。
５月３日（火）
シネスイッチ銀座１で『コーラス』。
未熟な者が教育によって己の才能を開花させ、社会的成功をおさめるという西洋啓蒙主義の物語に読めてしまうが、これは意地の悪い解釈。教え子の１人が将来、世界的な指揮者になるのはイントロにおける作劇上のアクセントととらえるべき。
生徒たちが合唱を学ぶことが社会的評価を獲得するためのものではなく（コンクールで優勝するとか）、彼らの内面を成長させるためだけである点に注目。教育の目的は「勝者をつくること」ではないという至極当たり前のことが描かれている。主人公はモランジュ（将来、世界的な指揮者になる男の子）ではない。最後まで一介の音楽教師として一生を終えるクレマン・マチューである。
５月２０日（金）
シネマミラノで『バタフライ・エフェクト』。
同じく「時間」をテーマにしたラブストーリーでありながら、『エターナル・サンシャイン』と正反対の結論になっているところが面白い。運命論的な『エターナル』の世界観の方がロマンチックではあるけど、現実は今作に近いと思う。偶然と必然の積み重ねの人生において、人との出会いは偶然に支配される部分が強い。まさに一期一会。一回限りでやり直しができないからこそ人生は素晴らしい。
序盤は「何、コレ？」という感じだけど、物語の仕掛けがわかると一気に引き込まれる。
５月２７日（金）
新宿文化シネマ２で『ザ・インタープリター』。
バスのシーンが秀逸。
報復と赦しをめぐる観念的な物語（に読めた）。あえて、架空の国家を設定したのは意味がある。