◆2004/01/27 更新◆
１月１３日（火）
年が明けた。
実家を出てから４年になるが、同じアパートで２回、年を越したのは始めてである。
そもそも、同じ部屋で１年以上（現在１６ヶ月目）暮らしたのも、（実家を除けば）最長記録である。
４年のうちに、小樽（実家）→札幌（南郷通）→札幌（本郷通）→青森（弘前）→東京（高円寺）と引っ越している。本郷通のアパートなんて、８ヶ月しか住んでいない。
いま住んでいる六畳間が、自分の生活スタイルを決めつつあるような気がする。
自分に何が必要で、何が必要ないか？ 俺はどういう部屋が好きなのか？
ひとり暮らし５年目にして、わかってきた。
春には、別の町で暮らしているかもしれない。
東京で２度目の春を迎えるのかもしれない。
いずれにせよ、いまのスタイルの延長線上に暮らしは続いていくだろう。
１月１４日（火）
『イリヤの空、ＵＦＯの夏 その４』（秋山瑞人著・電撃文庫）読了。
ポストエヴァンゲリオン的正統派少年小説が完結。
理由がなければ戦えない。
理由がなければ、がんばれない。
本当につらいのは、戦うことではない。
戦う理由がないことだ。
１月１５日（木）
人生は今日の積み重ねだ
毎日、少しずつでも前進するしかない。
１月１７日（土）
夜、雪が降った。
降ったといっても、風に吹かれて落ちてくるといった方が近く、降り積もる気配はない。
雪の積もらない冬を迎えるのは生涯２度目だが、このまま３年、４年と暮らしていれば、やがて雪が積もらないことを当たり前のように感じるのだろうか。
１月２６日（月）
シネマミラノで『ラブストーリー』。
原題の『ＴＨＥ ＣＬＡＳＳＩＣ（古典？）』の方がいい。
たしかに訳しにくいタイトルだけど、「ラブストーリー」のタイトルが『ラブストーリー』では、ミもフタもない。
現代篇の傘のエピソードが上手い。
この監督の前作『猟奇的な彼女』の時にも感じたことだけど、ギャグのセンスは日本人には正直、苦しい。が、“泣かせ”のシーンの美しさ、上手さは相変わらず。
過去篇で、ヒロイン（ソン・イェジン）が階段を駆け下りてくるシーンには、映画ならではの美しさがあふれている。
このシーンの素晴らしさはスチール写真（止まった絵）で見てもわからない。
階段を下りるヒロインに合わせて、完璧なタイミングでカメラが上から下へとパンする。階段の上は玄関であり、家の灯りがぼんやりと見える。階段の下には街灯があって、柔らかい光を放っている。灯りと灯りをつなぐ、途中の階段は薄暗い。ヒロインは（階段上の）明るいところから、（階段下の）灯りの下へと薄闇の中を駆け下りる。フィルムの運動性だけが表現し得る、場面の美しさが、あのシーンにはある。世界の、ある一瞬をカメラで切り取るという映画の最大の魅力が発揮された瞬間だと思う。