◆2003/07/03 更新◆
６月２日（月）
『中央線なヒト』（三善里沙子著 小学館文庫）読む。
新宿以西の中央線沿線の住人たちの生態観察記。
元になった単行本が発売されたのは２０００年。
当時、北海道在住だった俺の印象は「面白そうだけど、買うほどではないな」。
３年後、自分が、まさにその“中央線なヒト”になるとは思いもしなかったことよ。
まさに一寸先は闇。
未来はいつでもワンダフル・ライフ。
人生は最高のエンターテインメントですなあ。
この本によると、みうらじゅんは（俺が住んでいる）高円寺を“日本のインド”と言ったそうだ。
そうかー、ここはインドだったのかあ。
どうりで、なんかユルユルな空気が流れているもんなあ。
この間、純情商店街の脇道を入ったところに、なかなか美味しいラーメン屋をみつけた。
かなり夜遅くまでやっているみたいだから、飲み会の帰りなんかに寄ると良さげ、かと。
６月７日（土）
『日本の童貞』（渋谷知美著 文春新書）読了。
「（前略）童貞に好奇の視線をそそぎ､童貞であることに恥じらいをおぼえるような、そんな社会の何たるかを明らかにすること（後略）」（１１ページ）
「（前略）童貞を問題化する社会を問題化する（後略）」（２２９ページ）
バランス感覚に優れた文章は説得力がある。
本来はプライベート（個人）に関わる問題が、パブリックな（社会的な）言説空間で展開されることで、あるカテゴリーに属する人達（本書の場合、童貞）に対して脅迫的に機能していく。
これは、セックスだけの問題ではないだろう。
６月９日（月）
新宿ピカデリー１で『マトリックス リローデッド』。
Ｂ級テイスト漂う序盤を過ぎれば、あとは一直線。
中盤以降の展開は圧倒的。
（世界における）システムエラーとしてのヒーローという設定がうまい。
ヒーローっていうのは、（世界の）ルールを無視してるんだよ。
ルールを無視できる主人公（ヒーロー）と、ルールを作った存在（？）の対決。
世界を作った神（＝父）と人間（＝子供たち）の戦い。
６月１８日（水）
深夜、日本×ニュージーランド戦。
久し振りの公式戦。
日韓戦みたいな“親善試合”とは意味が違う。
ヒデと俊輔がかみ合った瞬間の攻撃力はものすごく高い。
サントスの左サイドは、やられ過ぎかな？
右の山田は攻撃のリズムが周囲と合っていないカンジ。
６月２０日（金）
今日、渋谷でみかけた女子高生。
学校指定のナイロンバッグに白マジックで、
『園芸上等』
意味わかんないし。
６月２１日（土）
初めて、ゴキブリを見た。
アパートの階段（戸外）を下りる途中、黒光りする物体が足元を高速で通りすぎていった。
噂どおりの不気味さと素早さであった。
６月２３日（月）
午前４時より、日本×コロンビア戦を観る。
コロンビアの足技でかわされて、中盤のプレスがかからない。
後半、日本に攻撃のリズムが生まれてきたところで、失点。
最終ラインが致命的なミスを２回もすれば、どちらかは決められて当然。
初戦はイマイチだった両サイドバックが試合を重ねるごとに調子を上げていただけに、もったいない。
小笠原、ミス多すぎ。
コロンビアのディフェンスは中央の２枚が堅かった。
午前６時、寝なおす。
昼の１２時起床。
洗濯、掃除をして、中野のジムへ。
帰り道、高円寺北口のラーメン屋に寄る。
ラーメン、ジャンボ餃子、オプションで味付け玉子。
６月２７日（金）
天気予報は降水確率０％。
素晴らしい。
梅雨時なのに、（思ったよりも）雨が少ない。
夏に水不足にならないのかな？
布団を干して、シーツを洗濯する。
午後、新宿文化シネマで『ミニミニ大作戦』。
明快なキャラクターの描き分け、緊密な脚本……良質の犯罪映画。
主人公側には「決して銃を使わない」という美学がある。
６月３０日（月）
新宿ピカデリー１で『チャーリーズ・エンジェル フルスロットル』。
前作以上におバカでお下劣。
「チャーリーの正体」というベクトルで引っぱることができた前作に対して、今回の脚本はいかにも苦しい。
このシリーズは基本的にアイドル映画なのだ。おキャンな（死語）３人娘を見せることが目的であり、その目的は充分過ぎるくらい果たしている。
ヒロインの造型は全く現代的（同時代的）ではない。はっきりいって、レトロなキャラクターである。
（ストーリーの中の）キャラクターの力ではなく、３人の女優たちの『個人技』だけで成立している。
正真正銘、正統派の“アイドル映画”である。
最近、リメイクばっかり観ている（観せられている）気がする。
先週の『ミニミニ』もリメイクだし、オスカーをとった『シカゴ』も「（ミュージカルの）リメイク」。
夏の大作『パイレーツ・オブ・カリビアン』は、（ディズニーランドの人気アトラクションが元ネタではあるが）“海賊映画”というジャンルそのもののリメイク。
こういう風潮をあえて肯定的にとらえたい。
ハリウッドは過去の遺産を再生させるのが、上手いと思う。
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