◆2011/11/11 更新◆
３月１日（火）
雨。
ＴＯＨＯシネマズはませんにて『ナルニア国物語 第３章アスラン王と魔法の島』。
３Ｄ初体験。
モギリで３Ｄメガネを渡される。
子供用はあるのかもしれないが、大人はワンサイズのようだ。座席についてかけてみる。当然、かけ心地はよくない。耳の上の当たりがきつく、重たい。大振りのフレームも視界に入って気になる。
映画の日なのに観客は７人。全員ソロ。
全国のＴＯＨＯシネマズの中で出雲とワーストを競っているという噂があるのもうなずける。
ストーリーはジェットコースター型ＲＰＧ。
さびしさ漂うエンディングはまさにファンタジーならではのもの。
「そこ」は二度と訪れることはできない場所。
（この映画を見た限りでは）３Ｄは実験段階の域を出ず、およそ実用化できているとは言い難い。
まずはメガネが不要になること。次にもっと自然に見えること。このレベルの３Ｄを劇場にかけないでほしいというのが正直な感想である。
３月８日（火）
晴れ。
洗濯の後、街へ。
フレッシュネスバーガーで遅い昼食。
Ｄｅｎｋｉｋａｎで『英国王のスピーチ』を観る。
観客は１０人ちょっと。
非常に完成度の高い脚本、役者の演技も重厚で作品としては一級品なのだが、本作が『ソーシャル・ネットワーク』を押しのけてアカデミー賞受賞というのは、いかがなものかと思わないでもない。
『英国王のスピーチ』は元々は会話劇。つまり、物語の根幹は会話だけでも表現可能なもの。
そのメディア（表現媒体）によってしか、表現し得ないストーリー（お話）というものがある。
そのメディアで語られたからこそ、その物語が「そこまで届いた」ということが起こる。
『ドラゴンボール』を小説で発表しても（きっと）面白くなかっただろう。
『ＥＶＥ』はゲームだからこそ、深い感動を呼んだ。
『英国王のスピーチ』は映画である必然がない。この作品の感動は会話劇でも（おそらく）表現し得た。
対して『ソーシャル・ネットワーク』は映画でなければ語り得ない物語だ。スピード感のある時間軸の移動は、映画の真骨頂。舞台や漫画、小説ではこの語りは表現できない。
３月１１日（金）
朝、母からメール。
祖母逝去を知る。
帰省のための飛行機のチケットを手配して、ひと息ついたところで、ＴＶをつけて、大地震が起きたことを知る。
風邪気味のため、病院に行く。ロビーのＴＶもずっと状況を流し続け、尋常ではない事態が進行していることを報じている。
３月１３日（日）
新幹線で博多へ。福岡発の便で新千歳に飛ぶ。
１９時より通夜。
３月１４日（月）
１０時告別式。
３月１５日（火）
新千歳→福岡空港→博多→熊本と帰ってくる。
３月１６日（水）
夜、「すぽると」再開。
プロ野球の開幕について。
セ・リーグは３月２５日を主張。
パ・リーグと選手会は反対。
・放射線の問題
・ナイターでの電力使用
・交通機関の混乱の可能性
ナベツネは「野球をすることで日本がへこたれていないことを外国に示す必要がある」と云っているが、外国は日本のプロ野球なんか興味ないと思う。
３月２５日（金）
いつものスーパーでペットボトルの水（２リットル）が売り切れ。
実家を出て以来、水は買うものという暮らしを続けてきたが、売り切れは初めて。
３月２６日（土）
朝日新聞１６面の下の『週刊新潮』の広告。
「握り飯飽きた 避難所トラブル」
実際の誌面は読んでいないが、週刊誌の見出し（新聞広告）はそれだけでメディアとしての発信力を有する。
この見出しは誰のため（何のため）になるのだ？
政府の対応のまずさを批判するにしても、今はそれをする時機ではない。
３月２７日（日）
『ポニョ』がテレビで放映されることは二度とないのでは？
大洪水のシーンがあるからダメという短絡的な問題ではなく、脚本上の倫理に問題がある。
あの大洪水の原因はポニョの暴走。間違いなくたくさんの人が死んでいる。
あれほどの災害をひき起こしておきながら、ポニョは全く責任を感じておらず、かつ周囲からの叱責もない。
だからこそ、あの洪水によって人類は「全員水死」。洪水以後は「死後の世界」というブラック解釈もあるわけだ。そもそも、あれほどの非常事態なのに、赤ん坊を連れた若夫婦の牧歌的な振る舞いは極めて不自然だ。
ほかにも、大嵐が近づいている状況で海沿い（崖の上！）の家に帰るのは危険だと主張する消防団の制止を無視して家に戻る母親の行動も非教育的で倫理的でない。結果、子ども達を孤立させる危険な状況を招いているわけだし。
嫌味を言っているのではない。宮崎駿はこうしたことに極めて敏感かつ真摯であったはずだと悲しんでいるのだ。
朝日３８面。
道路が寸断されている状況下で、海路で物資が運搬されていることを報じている。
古代において運搬の主役は水路（海や川）であったことを思わせる。
陸路は整備しなければ使えない。水路は桟橋やはしけさえ準備できれば、運搬ルートとして機能する。
３月下旬とは思えない位、寒い日が続く。