◆2011/07/23 更新◆
２月２日（火）
シネプレックスで『かいじゅうたちのいるところ』を観る。
かつて男の子であったひとのための映画。
男の子の心象風景、男の子が見ている世界を赤裸々に描き出す。
わくわくするけど、残酷な世界。
新しい遊びをはじめるときは、なにかとてつもなく楽しいことが起きるような予感にいつも胸が震える。
が、たいていの場合、はじまりの興奮はやがて失われ、グダグダのうちになんとなく終わりを迎える。
かいじゅうたちのリーダー格であるキャロルが叫ぶ。
「楽しいことばかりの場所になるはずだったのに」
とても痛々しい。
我々は、子どものときに大人になってから起こることをあらかじめ体験しているのかもしれない。
２月２６日（金）
物語と小説の魅力は違う。
物語の面白さにおいて、あらすじは重要な要素だが、小説の面白さは手触りのようなものとしか云いようがない。